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映像編集: 常松英史
本展は、4本の〈映像演劇〉によって構成される演劇公演/展覧会です。
〈映像演劇〉とは、演劇作家・チェルフィッチュ主宰の岡田利規が、舞台映像デザイナーの山田晋平と取り組む、新しい形式の演劇です。「演劇とは、ある場において行われる上演が生じさせる“現象としてのフィクション”のことだ」と語る岡田は、これまでも演劇の形式自体を問うような作品を多く手掛けてきました。
〈映像演劇〉で上演/展示されるのは、スクリーン等に投影された、等身大の役者の映像です。映像の中で、役者は役を演じていますが、そこには背景も奥行きもありません。映像であるからこそ、観客は接近したり凝視したり、通常の「演劇」とは異なる鑑賞の仕方をすることができます。一方で、厚みのない映像であるにもかかわらず、人間が演じる「演劇」とも違う独特の存在感や生々しさが、そこには発生しています。
観客が映像に触れ、役者の演技と観客の想像力とが合わさる時、映像が投影された空間は、演劇の生まれる空間に変わります。〈映像演劇〉を見ることで、観客は、「演劇」として発生するフィクションと、「映像」であることで発生するフィクションという、2つの領域を同時に経験することになるのです。
岡田利規