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SCARTS×CoSTEPアート&サイエンスプロジェクト
札幌市立高校特別プログラム「あかさかな」
ドキュメンタリー映画『ミルクの中のイワナ』上映会+アフタートーク
札幌文化芸術交流センター SCARTSと北海道大学CoSTEPでは、若い世代とともにアートの創造性と科学的な探究に触れ、世界をひろげる学びの場をつくることを目的に、アート&サイエンスプロジェクトを進めています。
その一環として実施している札幌市立高校特別プログラム「あかさかな」第3回授業では、ドキュメンタリー映画『ミルクの中のイワナ』(監督:坂本麻人)の上映と、監督によるアフタートークを実施しました。本上映は「あかさかな」参加者に加え、一般にも公開して行われました。
『ミルクの中のイワナ』は、自然環境の変化や人間活動によって危機にさらされるイワナをめぐり、研究者、漁業関係者、釣り人など多様な立場の視点を知るドキュメンタリー映画です。坂本監督はアフタートークで、釣りを通して感じてきた自然との距離や、釣り場の環境悪化、コロナ禍をきっかけに自然と向き合い直した経験が、本作の制作につながったことを語りました。また、魚の生きざまを知ることは、人間が関わってきた環境そのものを学ぶことでもあり、自然の摂理と人為の影響が複雑に絡み合う中で、何を守り、どのように共に生きていくのかを問いかけました。
参加者からは、「札幌に住んでいても川で釣りをする経験がなく、映像を見ていると自分が体験しているように感じた」「同じ出来事でも、立場によって見え方が違うことが分かった」「この映画が人と人をつなぐ役割を果たしているとも感じた」といった感想が寄せられました。
質疑応答では、放流による生態系への影響や、生物多様性保全と人間の経済活動とのギャップ、人間が自然に介入することの是非や責任について、活発な意見交換が行われました。坂本監督からは、北海道における放流の歴史や制度的背景、環境保全が「善」とされてきた一方で、現在は管理しきれなくなっている現状について語られました。また、「人が関わらないほうがよい場所もある」という視点や、人間が長い時間軸で自然とどう向き合うべきかについても言及がありました。
イワナという存在を起点に、自然と人間の関係、共生のあり方について、多様な問いと意見が交わされる時間となりました。
- 日時
- 2025年12月14日(日)
14:00~17:00
<当日のスケジュール>
- 13:30~14:00 開場・受付
- 14:00~15:30 上映
- 15:30~15:45 休憩
- 15:45~16:45 アフタートーク
- 17:00 終了
- 会場
- 札幌文化芸術交流センター SCARTS SCARTSコート
- 申込
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参加無料、事前申込制(先着順)
定員:30名 - プロフィール
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Photo by Yutaro Yam坂本麻人
ドキュメンタリー映画監督
大阪生まれ。東京在住。2024年公開のドキュメンタリー映画『ミルクの中のイワナ』の監督・プロデューサー。これまでに岩手県・遠野市における民俗文化をめぐるツアー「遠野巡灯篭木(トオノメグリトロゲ)」の総合演出、プロデューサーとして活動。映画『ミルクの中のイワナ』のスピンオフ企画としてスタートした市民科学調査「イワナ未来地図プロジェクト」を立ち上げるなど、映画制作と市民科学調査を実践している。映像プロダクションTHE LIGHT SOURCE主宰、2024年より一般社団法人Whole Universe代表理事に就任。
〈進行〉
朴炫貞
北海道大学 科学教育科学技術コミュニケーション教育研究部門 (CoSTEP) 特任講師、アーティスト
韓国芸術総合大学と武蔵野美術大学大学院で芸術を学ぶ。言葉の間、生と死の間、時間の間、国の間、科学とアートなど、さまざまな境界においてモノやコトをカメラを通して見つめ、記録している。記録のなかで見えてくる、普通が特別になる瞬間を集めて、記憶の空間として体験する作品を目指している。 -
札幌市立高校特別プログラム「あかさかな」について
プログラムの詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.sapporo-community-plaza.jp/event_scarts.php?num=4733 - 主催
- 札幌市文化芸術交流センター(SCARTS)、北海道大学大学院教育推進機構オープンエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)、札幌市
- 協力
- 札幌市教育委員会、国立大学法人北海道大学 産学・地域協働推進機構 社会・地域創発本部
- 助成
- 令和7年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
- 入場者数
- 35名
- チラシダウンロード




